湘南ビーチFMマガジン39号<秋には”孔最”がお勧め>

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9月23日の秋分の日から10月7日は「秋分(秋分)」の期間です。昼と夜の時間がほぼ同じになり、秋分以降は徐々に昼の時間が短くなって、秋も深まっていきます。

秋には肺の養生

東洋医学には、万物を「木(もく)・火(か)・土(ど)・金(こん)・水(すい)」という五つの性質に当てはめる「五行論」という考え方があります。五行論では、秋は「金」の性質を持ち、人の体では、「肺」が「金」に当てはまります。

また、秋は「燥」の性格を持つことから、この季節は乾燥しやすい季節となっていきます。肺が元気に活動するには、適度な潤いが必要なので、乾燥しやすい秋は肺の養生が必要です。

肺は気を巡らせる

肺は「気」を巡らせる臓器です。「気」というのは、現代でも「元気」、「やる気」などと使われるように、体を動かす源であることが分かります。また、「気」が体の隅々に循環しないと、「血」や「水」の巡りも悪くなり、体のダルさやムクミの原因ともなります。

「気」には、体を外邪(がいじゃ:体に悪い影響を及ぼすもの)から守る働きもあるので、「気」が不足すると、外邪が体に入り、不調の原因となることがあります。

秋に風邪をひきやすい人、咳や鼻水が出やすい人、秋の花粉症がある人は、特に注意が必要な季節です。

秋のセルフケア

「肺」の養生には、少し湿った綺麗な空気を吸うことが適しています。また、「肺」の機能を高めるには、適度な運動も効果的です。海岸などを散歩しながら、腹式呼吸をしてみては、いかがでしょうか。

また、東洋医学では、肺は「憂い」の感情と深い関係があると考えられ、肺の働きが悪くなると、気分の落ち込みにつながるとされています。秋が深まると、なんとなく寂しい気持ちになるのも納得できますね。

秋には孔最がお勧め

孔最(こうさい)というツボは、太陰肺経(たいいん はいけい)という経絡のツボで、肺の機能を高める作用があります。

また、呼吸を楽にする作用、咳を止める作用もあり、秋に灸をするには最適なツボです。

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写真は、左手の孔最に火を使わないお灸を置いたところです

★治療中の方、高齢の方は医師に相談してください。